潰瘍性大腸炎 完治

スポンサードリンク

潰瘍性大腸炎は完治しないことになっている

潰瘍性大腸炎に完治というゴールはありません。なので治癒・治るという表現はなく、症状が消滅しても治癒ではなく寛解と呼びます。症状が発現したら発症ではなく再燃と呼びます。症状がやわらいだり消滅している期間を寛解期、再燃して症状がある期間を活動期と呼んでいます。このことから寛解期があれば活動期のある、その期間を繰り返す完治することない前提の難病なのです。

 

潰瘍性大腸炎の主な治療である内科的療法においても、その目的を治癒に置いていません。薬剤の効用は症状の根絶ではなく、炎症を緩和させて症状をコントロールすることです。症状をコントロールできている期間をできるだけ長く維持することが目的です。

 

長期に寛解を維持してる状態が最も完治に近いと言えるでしょう。10年以上の寛解期を維持している患者さんは実際います。また大腸のみの炎症が特徴である潰瘍性大腸炎で手術をした場合、大腸を全部敵出するわけですので、論理的に炎症はありませんし癌化する心配もなくなります。そういう意味で術後に特殊な問題がなければ完治したと言えなくもありません。ただし術後の処置で治療が必要になる可能性はあります。

 

潰瘍性大腸炎は寛解と活動を繰り返すケースが多いので、全治療実態をデータで示すことが困難ですが、以下参考データです。

 

内科的治療で寛解導入率 50〜80%:薬を投与してとりあえず症状がおさまったりなくなったりした患者の割合。
治療開始後10年を経過しても治療を継続している患者 約20%:発症からずっと寛解・再燃を繰り返している。
寛解維持率 1年後で約88%、3年後では約70% :寛解した人(80%)の約7割は3年間症状が緩和されたまま過ごせている。
手術にいたる患者 約15%:発症後5年経過した患者に多い。
初回発作型 約20%: 発作が初回1回だけで、そのまま再発しない患者。(潰瘍性大腸炎と知らないまま、もしくは病名も忘れてしまうほど疾患者の自覚がないまま再発しないで過ごせている人)

 

以上のことから、初回発作型(患者本人にとって完治同様)と手術した(大腸部位を残さなければ再燃はもうない)場合は除いて、発症して、全体の約50%は内科的治療だけで寛解し3年間は継続して炎症が治まった状態であるとしかいえません。全体の約20%が10年以上治療を続けているとしたら、完治とはほど遠くても3年以上寛解期が続き、日常生活を正常に過ごせている患者は全体の30%ほどではないでしょうか。

 

完治の情報には、西洋医学の治療方法を極端に否定しているものがあります。物語り的な事例を挙げて、独自の治療や健康食品・サプリメントを使用すれば簡単に完治するような情報には注意が必要です。潰瘍性大腸炎には長期に渡る治療で精神的に疲れている方も多数います。その心理的弱みに付け込んで“完治”の言葉を多用して、関心を引く詐欺的商法の業者もいます。

スポンサードリンク