慢性膵炎 腹水

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慢性膵炎と腹水はあまり関係がない

慢性膵炎の症状が腹水ということはありません。臓器と臓器のあいだのすきまのことを腹腔といいますが、そこには臓器間に摩擦がないよう20〜50mlの水がはいっています。その腹腔に異常に多量に溜まった液体、もしくは溜まった状態ことを腹水と言います。その液体は腹膜からつくられ、通常その液量と、吸収される液量がほぼ等しいので。腹腔に多量の水が見られることはありません。慢性膵炎では、通常そんな状態になりませんし、慢性膵炎の治療をしても溜まった腹水はなくなりません。

腹水はそれ自体では、身体に対して異常を発生させたり、拡大して病理上問題になったりするものではありません。しかし、慢性膵炎の検査のために腹部の画像検査などを実施すると、膵臓周辺に溜まった腹水が発見されることがあります。その場合、まず腹水が生じた理由や原因に対処することと、腹水を抜く処置を行います。その二つは同時に実施することもありますが、慢性膵炎に影響の及ぶことはないので、まったく別の治療として行うことになります。

 

慢性膵炎はアルコール多飲や脂質の多量摂取などが原因で炎症を繰り返し、次第に膵臓の細胞が破壊され硬くなり、膵臓の機能が低下するものです。この炎症を繰り返す過程で、膵臓の細胞が壊れ膵管の損傷によって、膵液が漏れて覆水として溜まることがあるのです。

 

慢性膵炎の重症例では、膵臓の細胞が腐って死んでしまう壊死状態で、急性増悪が現れるほどになったとき、急性膵炎と同じ状態となり腹膜炎が起こし、お腹の中に腹水が貯まってきます。急性増悪がなく通常の慢性膵炎の経過をたどった場合でも、膵臓機能の低下のため栄養の吸収が悪くなり、低栄養状態となったことが原因で腹水がたまることもあります。いずれにしても慢性膵炎で腹水が溜まることは稀なケースです。

 

しかし、腹水が長期にわたって貯留すると、体重増加・腹部膨隆・尿量減少などの症状が現れます。これを改善させるための方法としては、利尿薬投与で体内の水分を尿として、強制的に排出を図るもの、専用薬品の投与によって腹水を血管内に引き込んで、最終的に体外へ排出させるもの、腹水が溜まっている場所に管を入れて腹水を直接抜く方法などがあります。

 

ただし、根本原因が不明のまま、溜まった腹水を抜くだけでは、また同じように腹水が溜まることになるため、まずは原因を突き止めてから原因に対して治療を施し、しかるのちに覆水の除去方法を選択して行う方法が一般的です。

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